メダカのビオトープにハエトリソウはNG!?

なぜメダカのビオトープにハエトリソウはNGなの?

ビオトープには沢山の虫が集まって来ますが、ハエや蚊などが気になることはありませんか?

そんな時に、「ビオトープにハエトリソウを入れたら、越水(こしみず)の必要もないし、害虫も食べてくれそうだし、良いんじゃない!?」と思いませんか?

でも実は、ビオトープにハエトリソウを入れるのは、残念ながら一般的にはおすすめできないと言われています。その大きな理由3つと、「こうすればビオトープにハエトリソウを入れても大丈夫かも!?」という対策を、紹介します。

1.ビオトープの豊富な栄養素がハエトリソウと合わない

ハエトリソウは、非常にきれいな軟水を好みます。ビオトープの水は、メダカのフンや餌の残りなどで養分が増えやすく、栄養分が少ない土壌で進化してきたハエトリソウにとって、成長に悪影響を与えてしまうことが考えられます。特にメダカの水槽内がグリーンウォーターになっている場合は、ハエトリソウは栄養過多で枯れてしまうでしょう。

ハエトリソウにとって、根からの栄養吸収は補助的なものであり、根からの栄養は基本的にあまり必要としていません。養分を豊富に含む水で育てると、根が肥料過多の状態になり、「肥料焼け」を起こします。(肥料焼けは、高濃度の養分が根から水分を奪い、細胞を傷つけてしまう現象。)
ハエトリソウの根は非常に繊細で、高濃度の養分には耐性がありません。肥料焼けを起こすと、以下の症状が見られます。

根の損傷: 根が傷み、水分や養分を適切に吸収できなくなります。
葉の変色・枯れ: 葉が黄色や茶色に変色し、葉の先端から枯れ始めることがあります。
生育の停滞・枯死: 全体的に元気がなくなり、生育が停滞し、重度の場合は株全体が枯れてしまいます。

また、肥料が多い水で育てると、逆にコバエなどの虫が集まりやすくなることもあります。

これらの症状を見つけたら、速やかに対策をしてください。最悪の場合、ビオトープ全体の環境悪化を招いてしまいます。

対策:ビオトープの性質を考えると基本的には対策できない

ビオトープは、植物がメダカの糞などから出る余分な栄養分を吸収し、健全な水質を保つ役割を果たしています。その為、基本的には、水の中には沢山の栄養分が入っています。ハエトリソウは富栄養化された水での成長は難しいため、基本的にビオトープで育てるのがNGと言われる理由はココにあります。ただし、他に植物が沢山ある、水槽が広い、越水の位置を低くすることで対策ができる場合もあります。

【写真】こちらは実験し、後日結果を写真付きで報告する予定です。

2.ハエトリソウの生育環境がメダカと合わない

ハエトリソウは、湿地の酸性土壌で育つ食虫植物です。常に湿っている環境を好みますが、根は水に浸かりっぱなしだと根腐れを起こしやすく、枯れてしまいます。水中に完全に沈めてしまうと、根腐れを起こして枯れてしまう可能性が高いです。

メダカのビオトープは、水中にメダカが生息し、水草なども水中に根を張ります。ハエトリソウをビオトープに入れる場合、鉢植えにして沈めることになりますが、これでは、ハエトリソウにとって必要な「水はけの良い土壌で、かつ常に湿っている」という環境を作ることが非常に難しいのです。常に根元が湿っている状態は好みますが、酸素不足になるような水没は避けましょう。

対策:ハエトリソウの生育環境をメダカのビオトープに合わせればOK!

ハエトリソウの根腐れ対策として、ビオトープ内にレンガを置き、通常の越水と同じ高さで育てる。または、ハエトリソウの鉢皿をビオトープの水面と同じ高さにすることで、水切れの心配を減らし、雨水や追加した綺麗な水のみで育てることもできます。ただし、ハエトリソウをビオトープ内の水で育てない場合は、清潔な軟水を毎日~数日おきに交換する必要があるので、手間がかかります。

ビオトープ内の水を越水にしてチャレンジする場合は、レンガを置いて高さを出すことで、しっかりと通気性を確保し、根腐れの心配を減らしましょう。

【写真】後日掲載します。

3. ハエトリソウが捕獲する虫がメダカの餌と競合する

ハエトリソウはその名の通り、ハエなどの虫を捕獲して栄養源とします。ビオトープには、メダカの餌となるボウフラやユスリカの幼虫、小さな水生昆虫などが自然発生することがあります。ハエトリソウがこれらの虫を捕獲することで、メダカの餌が減ってしまう可能性があります。

メダカのビオトープ周辺に虫が多いなら問題ない

ハエトリソウは、以下の虫を好んで捕獲しています。

  • ハエ:最も一般的な獲物です。
  • コバエ:ショウジョウバエなど、小型のハエも捕らえます。
  • アリ:地面を這うアリも捕虫葉に入り込むことがあります。
  • ダンゴムシ:土壌にいるダンゴムシも捕獲されることがあります。
  • ヤスデ:ダンゴムシと同様に、土壌性の生物です。
  • カメムシ:捕獲されることがあります。

ビオトープの周りにこれらの虫が沢山いる場合は、エサの競合の心配をせずに入れてしまっても問題はありません。

また、ハエトリソウがハエなどの虫を捕食した場合、その捕虫葉が再び開くまでに要する時間は、おおよそ 1週間~10日程度 が目安とされています。そのため、よほど大きい株のハエトリソウでなければ、問題はありません。

ビオトープに入れるのに適したメダカと相性が良い食虫植物は?

食虫植物の中には、水生のものも存在します。個性的なビオトープを目指すには、これらの食虫植物を入れてみてはいかがでしょうか?

  • タヌキモの仲間(ウトリクラリア): 水中を漂い、ミジンコなどを捕食する水生食虫植物です。ビオトープに直接導入しやすく、メダカとの共存も比較的容易です。ボウフラ対策としても有効です。
  • サラセニア、モウセンゴケ: これらは湿地に生える種類で、腰水栽培でビオトープに隣接させる形が適しています。捕虫葉が水に浸からないように、鉢の設置高さを調整する必要があります。

ハエトリソウ×メダカのビオトープは不可能ではないけれど難易度は高い!

ハエトリソウをメダカのビオトープで育てるのは、難しいことではありますが、不可能ではなさそうですね。子供たちと試行錯誤をしながら育てることで、夏休みの良い実験にもなりそうです。

この記事は実体験をもとに更に進化させる予定ですので、皆さんからの情報や感想なども頂けると嬉しいです。

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